高血圧の種類

泉川病院 院長
泉川 卓也

高血圧症は本態性高血圧(高血圧患者の約90%)と二次性高血圧(10%程度)の2種類に大きく分けられます。

◎本態性高血圧
原因不明ですが、40歳以降に多く、以下のさまざまな要因が複雑に絡み合っています。

  • 遺伝的な体質
  • 食生活(塩分過多)
  • 生活習慣(喫煙、過度の飲酒、睡眠不足など)
  • ストレス
  • 肥満、運動不足
  • 加齢
  • 社会環境

治療には要因の改善と内服によるコントロールが必要です。

 

◎二次性高血圧
原因がわかっています。

  • 内臓の異常(腎臓の異常、ホルモンの異常)
  • 血管の障害(動脈硬化)
  • 薬剤による影響

などが原因です。原因の治療が必要です。

また血圧は時間帯や状況によって変化します。病院・診療所で測定した場合だけ血圧が高くなる「白衣高血圧」、病院・診療所で測定した血圧は問題ないが普段の生活で血圧が高くなる「仮面高血圧」、早朝に血圧が高くなる「早朝高血圧」、夜間に血圧が高くなる「夜間昇圧」などと診断されることもあります。

高血圧は放置すると前号でお話したように脳出血などの脳血管障害、心筋梗塞・狭心症などの心臓病発症の可能性があり、大変危険です。定期検診を受けて、全身状態を把握することが、何よりも大事で「健康への近道」です。

 

広報「南島原」2015年10月号掲載

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