高血圧とは

泉川病院 院長
泉川 卓也

心臓は全身に血液を送るポンプです。

血管には動脈・静脈があり、心臓から全身に血液を送る血管が動脈で酸素や栄養分を運びます(手首の拍動する部分が一例)。全身から心臓に還ってくる血液を送る血管が静脈で老廃物や二酸化炭素を回収します(手の甲の青い血管が一例)。このポンプ機能により生命は保たれます。血圧とは血液を送り出す時に生じる血管の圧力の事です。

心臓は収縮と拡張を繰り返し血液を送ります。心臓収縮時の最高値が「最高血圧(収縮期血圧)」、心臓拡張時の最低値が「最低血圧(拡張期血圧)」です。

高血圧症は、最高血圧140mmHg以上、あるいは、最低血圧90mmHg以上の事で、脂質異常症、喫煙、糖尿病とともに心臓病の四大危険因子です。高血圧が続くと、脳出血などの脳血管障害、心筋梗塞・狭心症などの心臓病発症の可能性があります。

 

 広報「南島原」2015年09月号掲載

ある調査では、健康な人と比較して心臓病発症率が、脂質異常症で4倍、高血圧で3倍、喫煙で2倍、3つの危険因子が重なると、16倍高くなると報告されています。
また自覚症状がなく放置すると重症化するため「サイレントキラー(沈黙の暗殺者)」といわれています。

毎年健診を受け心電図や眼底検査による長期影響の検出が非常に有用です。

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