腎臓の働きについて

泉川病院 腎臓内科医師

前川 明洋

 腎臓はそら豆のような形をした大人の握りこぶし大の臓器です。腰のやや上に背骨を挟んで左右1つずつあります。 1 つの腎臓には、血液をろ過する装置である、「糸球体」が約 100 万個あります。 1 つの糸球体が 1 分間にろ過する量を GFR (糸球体ろ過量)といい、健康な人の GFR は 100ml/ 分前後ですが、腎臓の働きが悪くなると GFR の値は低くなります。
 普段、腎臓内科の外来では、これを利用して 100 点満点で腎機能を表し、 GFR50ml/ 分であれば簡易的に 50 点程度の腎機能と説明しています。

 腎臓は、血液をろ過して尿をつくるだけではなく、血圧の調整、血液をつくる働き、骨を強くする働きをも担っています。腎機能が 30 点台になってくると、最初にこれらの調節が崩れますが、症状としては現れません。 10 点以下となってから、むくみ、息切れ、だるさ、全身のかゆみ、鼻出血などの腎不全の症状が現れます。つまり気づいたときには手遅れで、生涯透析が必要という事例がたびたびあります。

 早い時期に腎不全の治療ができれば進行を抑制できる場合があるため、年 1 回の健診で腎機能の定期検査を受けましょう。また、腎機能に問題なくても、尿検査で蛋白尿が出ている場合は、将来透析になる可能性があるため、尿検査もあわせてされることをお勧めします。ぜひ、みなさん健診を受けましょう。

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