知っておきたい乳がんのこと

哲翁病院 外科医師 山本正幸

哲翁病院 外科医師 山本正幸 著
南島原市広報「南島原」2014年11月号掲載分

近年、食生活の欧米化やライフスタイルの変化などにより乳がん患者は増加し、12人に1人の女性が乳がんにかかると言われています。

【乳がんにかかりやすい人は?】
乳がんの危険因子として下記があります。
● 初潮が早い。
● 閉経が遅い。
● 出産や授乳の経験がない。
● 家族に乳がんの人がいる。
● 肥満。
● 女性ホルモンの補充療法の経験がある。
● 片側乳がんの病歴がある。
● 喫煙(受動喫煙を含む)と大量の飲酒。

【乳がん検診はどんなことをするの?】
一般的には視触診とマンモグラフィ(若い女性ではエコー)を行います。
南島原市では40歳以上の女性を対象に2年に1回乳がん検診(視触診とマンモグラフィー)を行っています。
乳がん検診では大きさ2cm以下のものの発見が可能です。

5年生存率は進行度1(リンパ節転移無し)、進行度2(リンパ節転移有り)では、それぞれ90%、80%、進行度3a、進行度3b、進行度4では、それぞれ64%、32%、10%となり、早期発見が重要です。
腫瘤(しこり)を触れない超早期の乳がんは、マンモグラフィでしか発見できません。微細石灰化集簇や、線上石灰化の中から乳がんが診断できることがあります。

平成26年度の南島原市のがん検診は来年2月28日(土)までです。この機会に是非がん検診を受診しましょう。

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